2012年4月21日土曜日

Stunner!

今日ASレベル最後の政治学の授業があったのですがそこで今までの総まとめとしてディベートを行いました。論題は『英国の非成文憲法は民主主義的見地からみて政治的な健全性を持っているか』で賛成側と反対側で先生のジャッジのもと競い合いました。いつも書いていますがイギリスの学生はディベートなどの議論が大好きで、僕の想像通り大論戦になりました。
ディベートは一つの要点をあげると+1点、さらに例を挙げると+1点、反論が成功すると2点で同じ点を繰り返すと−1点でしたがなんと今回は最後という事で最も衝撃を与えた発言者に5点を加算する"Stunner"=目を見張らせるような事と言う特別賞がありました。
僕には勝算があったのですが議論の最中は仕掛けず反論と援護に回りませんでした。そして時間が終わりに近づいてきて相手の反論する時間がないとわかったときに一気に自分の議論を相手に提示しました。それはこんな感じです。
「非成文憲法は確かにフレキシビリティーを持っていて比較的簡単に改正、修正が利くが根本的な問題を抱えている。それはイギリスの憲法は多くが19世紀の習慣や古典文献から由来しておりたとえ政治学者でもこれがイギリスの憲法だとはっきり示せるものがない。国の政治システムの中枢であり最高法であるべき憲法が主権者である国民に全体像を把握できない事自体が根本的に不健全である。例えば僕の国日本では成文憲法だが小学生ですら憲法の三原則である国民主権、平和主義、基本的人権の尊重を知っている。これこそが国の礎である憲法のあるべき姿であり憲法は国民が自ら理解できる事によって価値を持つのだ。」
これを一気に発言して息を切らすと先生が"That's stunning. I'm very impressed by your opinion. You are the stunner of this debate"と言って今まで誰ももらえなかった"Stunner"の賞を僕にくれました。僕は感動したというよりも凄くうれしくて自分の弁論の力がイギリスでも認められたと思いました。そして一緒のチームだったブライアンも「君は確か英語を日本の義務教育で学んだだけだったよね。僕はスペイン語を学校で同じくらい勉強してきたけどアミーゴぐらいしか言えないよ。君は本当に凄いやつだ。」といって凄く褒めてくれました。
確かに僕の英語力は完璧とは言えずまだまだ知らない単語や、うまく話せなかったりするときもありますが、間違いなく僕は進化している、そう思えるようなすばらしい授業でした。

2 件のコメント:

  1. 佐々木さん、こんにちは。初めまして。
    ADFさんのHPから参りました、
    日本在住のakariです。
    佐々木さんが学ばれている様子をブログで拝見しましたが、
    とても素敵な経験と学びなんだなぁと
    羨ましく感じております。

    私は今秋よりイギリス留学を検討しているのですが、
    ADFさんを通しての留学は実際どのような感想をお持ちですか?

    また、出国何ヶ月前からどのような準備を行なわれ、
    今振り返られたときに更になにをしておけばよかったと
    お考えでしょうか。

    大変図々しい質問ではございますが、
    お答え頂ければ幸いです。どうぞよろしくお願い致します。

    それでは、失礼します。

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  2. よくやった!すごい!俺も頑張るぜ!

                                弟 より

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